地下鉄サリン事件から12年目を迎えて
(2007年03月20日)
上祐代表・新団体準備グループ一同
2007年3月20日
地下鉄サリン事件から12年目を迎えた今日、私たちは、事件のご遺族・被害者の皆さま、そして多大なご迷惑をおかけした公的機関、一般国民の皆さまに対して、あらためて深くお詫びを申し上げます。
振り返るに、私たちのこの12年間は、事件に対する真の反省からは、ほど遠いものでした。先日、宗教団体アーレフから脱会した私たちも、アーレフにいた長らくの間は、かつての元教祖などへの愛着のあまり、事件から目を背け、ご遺族・被害者の皆さまの苦しみに目をつむり、真剣な反省を回避してきたことを、ここに正直に懺悔しなければなりません。
一人の人間を神と見立てて絶対視し、「教団を善・社会を悪」と見立てる善悪二元論的な考えにとらわれた結果、私たちは無智と傲慢に覆われ、地下鉄サリン事件のような残虐な事件を引き起こす教団を作ってしまいました。
さらには、その後も、その考えからなかなか抜けられなかったため、真の反省に至ることができず、ご遺族・被害者の皆さまをはじめとする多くの方々の心を傷つけ続けてきてしまいました。
私たちのグループは、各々の経験や反省に基づいて話し合いを続けた結果、この約2年半のうちに、ようやく上記のような総括の入口に至ることができました。それは、あまりにも遅すぎる歩みでした。この間、私たちは、アーレフの信者全体への説得も続けましたが、不徳のゆえ力及ばず、今般脱会して、過去の反省に基づく新しい道を歩ませていただくこととしました。
私たちはかつて、皆の力で誤った信仰に陥ってしまい、多くの方々を不幸にしてしまいました。
ですから、今度は、皆の力をあわせて、外部の方々の厳しいご意見・ご指導を頂戴しながら、かつての失敗を組織的・体系的に教訓化し、決して対立や闘争や事件を生み出さない新しい考えに基づき、行動してまいります。そうすることによって失敗から立ち直り、償いを果たしていきたいと思います。
そして、まことに申し訳なくも停滞している被害者賠償のお支払いを全力をもって進めさせていただくとともに、許されることならば、ご遺族・被害者の皆さまへの直接のお詫びを進めていきたいと考えております。
最後に、亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、関係者の皆さまに深くお詫び申し上げるとともに、いっそうの贖罪に努めていくことを決意させていただきます。