お知らせ(2010年)

東京高裁司法記者クラブでの記者会見

昨日(2010年3月18日)、広末副代表が、東京高等裁判所司法記者クラブにおいて、以下の内容の記者会見を行いましたので、お知らせします。

とりわけ、当団体は、Aleph(アレフ)がオウム事件被害者との賠償契約の締結を事実上拒否していることを憂慮し、一日も早い契約締結をするよう、この会見の場を借りて求めました(Alephの賠償契約締結拒否については、末尾の報道記事もご覧下さい)。

------------------------------------

2010年3月18日「ひかりの輪」記者会見

今回の会見では、一連のオウム事件への反省・総括に基づく当団体の最近の活動に関して、主に以下の3つの点について、ご説明いたします。

①賠償契約の締結と実行
②オウムの反省・総括の公表・出版
③オウム信仰からの脱却支援活動
(資料:「ひかりの輪」によるオウム信仰脱却支援活動の実例)

-------------------------------
第1,賠償契約の締結と実行
-------------------------------

1,賠償契約の締結とこれまでのお支払い状況

当団体は、昨年7月6日、オウム真理教犯罪被害者支援機構との間で、新しい賠償契約を締結させていただきました。
この契約では、従来破産債権者としての届出を行っていた被害者だけではなく、一昨年成立した被害者救済法に基づき国からの見舞金を受け取る資格がある被害者のうち、破産債権者としての届出を行っていなかった被害者に対しても、賠償金をお支払いすることをお約束いたしました。
昨年は、300万円以上のお支払いをすることを契約し、未曾有の不況の中で、当団体会員の収入が大幅に落ち込む中、全力を挙げ、契約で義務づけられた金額のお支払いを達成させていただきました。
2007年5月の当団体発足以降のお支払いの実績は、以下の通りとなります。

・2007年 6月13日 200万円
・   同年 9月26日 200万円
・2008年 3月20日 200万円
・   同年 7月 9日 200万円
・   同年10月 2日 200万円
・   同年12月26日 200万円
・2009年 4月14日 100万円(同年3月の振込分を含む)
・   同年 5月 7日  40万円
・   同年 7月 8日  60万円
・   同年10月 2日  50万円
・   同年12月 6日  50万円
・2010年 3月17日  75万円
---------------------------
                        計  1575万円

2,金銭だけではなく心のこもった賠償を目指していること

賠償の実行は、単なる金銭の支払いだけでは意味がなく、そこに贖罪の心が込められていなければならないと当団体は考えます。そこで、特に昨年から本年にかけては、以下の活動を行ってまいりました。

(1)慰霊集会の実施
3カ月に1回のペースで、事件犠牲者のご冥福と、健康被害者の早期回復をお祈りするとともに、被害者への賠償金を募る集会を、当団体会員を対象に実施してまいりました。

(2)"内観"等を通じたオウムの反省・総括
一連の事件は、松本智津夫死刑囚が、その生い立ちにおいて培った「負の心理・心の闇」によって引き起こされました。親や教師、環境などに対する感謝がなく、不足や不満ばかりを見続け歪んだ心が、それらへの恨みをはらすために、「宗教」を利用して仕返ししようとしたといえるものでした。
そして、松本死刑囚に付き従った私たち元オウム信者も、同じ心の闇を持っていたことを、昨年、複数の専門家の方にご指導いただいた自己反省法「内観」等により、深く認識しました。こうして、親をないがしろにし、一連の事件を生んだオウム教義を見直し、反省・総括する作業を繰り返してきました。

(3)HP上での総括の公表、出版
このような作業を通じて作成してきた反省・総括の内容は、当団体のホームページで詳細を公表するとともに、先月には、当団体役員の一人が一般の出版社から総括本を出版いたしました。その詳細は後で述べますが、これらの活動は、今後同様の過ちに陥る人が出ないよう、同じ悲劇が繰り返されないよう、多くの人びとに役立てることを目的に行っております。

(4)被害者支援機構にも、反省・総括の活動状況を報告
以上のような反省・総括の活動状況は、オウム真理教犯罪被害者支援機構の弁護士の方々にも、その詳細を説明させていただきました。

(5)今後の予定
3月20日には、当団体の役員が霞ヶ関駅に献花に赴くとともに、会員個人も同様に献花させていただく模様です。
翌3月21日には、各地の当団体施設で慰霊集会を行い、被害者賠償のための寄付を会員に呼びかけます。6月にも慰霊行事を実施予定です。

3,Aleph(アレフ)の賠償契約締結拒否について

(1)Alephに早期契約締結を求めること
Alephは現在、オウム真理教犯罪被害者支援機構との間の賠償契約締結を事実上拒否していますが、当団体は、Alephに対して契約の早期締結をこの場を借りて要求したいと思います。

(2)当団体が被害者支援機構に協力させていただいたこと
被害者支援機構は、Aleph が賠償契約締結を事実上拒否していることに困惑しています。そこで、当団体は、Alephが賠償契約締結を拒否している真意や、誰がその意思決定をしていると思われるか等について、同機構から情報提供を求められましたので、それにご協力し、さらに、今後の継続的なご協力もお約束しました。

(3)Alephが賠償契約を拒否した経緯の問題について
Alephの荒木広報部長は、先日の記者会見で、賠償契約に応じないのは、被害者支援機構への債権譲渡に関する質問に対する回答がAlephに返ってきていないからである旨、発表しています。
しかし、同機構の中村裕二弁護士によれば、中村弁護士が行ったAleph批判発言をAlephに対して徹底的に謝罪しない限りは、賠償契約に応じないと、Alephは述べ続けてきたのです。それは、当団体も昨年来、同機構の方々からお聞きしてきました。
当団体としては、中村弁護士のAleph批判発言は不適切とは思いませんし、また、徹底した謝罪を求めたりするのは、加害者側のとるべき姿勢ではないと考えます。

(4)Alephが賠償契約締結しない場合の重大な問題点
被害者支援機構によれば、 Aleph は賠償契約なしで一定の金銭をサリン事件等共助基金に振り込んではいるものの、同機構との間の新たな賠償契約締結がない限りは、事件被害者以外の一般債権者の債権放棄が法的に成立しないために、事件被害者への賠償が損われるとのことで、こうした事実をAleph に伝えても、誠意ある対応が見られないとのことです。
また、破産債権者としての届出を行わなかった事件被害者(未届被害者)への賠償も行われないことになります。
当団体としては、 Aleph が事件被害者への賠償を損なわないことを求めます。

(5)Alephが法的な賠償責任を無視し始めた疑い
Alephは、「道義的な責任に基づく支払い」と主張していますが、Alephには、単に道義的な責任だけでなく、オウム真理教破産管財人との間で2000年に締結し2005年に改めた賠償契約に基づく法的な賠償責任があり、その債務はいまだに履行されていません。
そこで、当団体としては、Alephが、あらためて法的な賠償責任を認め、債務の履行のために、新たな賠償契約を締結することを求めます。


---------------------------------
第2,オウムの反省・総括の公表・出版
---------------------------------

1, 当団体役員による総括本の出版

上述の通り、先月、当団体役員の一人である宗形真紀子が、自らの体験に基づくオウム総括本を、一般の出版社から出版いたしました(『二十歳からの20年間--"オウムの青春"の魔境を超えて』三五館)。これは、オウム信仰に没入した後、そこから脱却するまでの心境の変化や、松本死刑囚・オウム真理教の実態を克明に記したもので、オウム信仰を内部から解明したものです。

2,総括サイト(ホームページ)の開設

さらに当団体では、これまで積み重ねてきたオウムの反省・総括の全内容を、先日開設したばかりの当団体のホームページ「オウムの教訓--オウム時代の反省・総括の概要」(http://hikarinowa.net/kyokun/)で、詳細に公表しております。

3,当団体役員から会員までの総括を掲載した書籍の刊行協力

このたび、元オウム信者のインタビューを集めた本が、株式会社サイゾーから『オウムを生きて』(青木由美子編)とのタイトルで刊行されましたが、この中には、2名の当団体会員のインタビューが取り上げられ、当団体の総括が紹介されています。
当団体では、この書籍の刊行にもご協力しました。

4,今後の出版予定

なお、上記の出版物のみならず、他の当団体役員の総括文や、当団体が団体として作成した総括文についても、外部の一般の複数の出版社から出版の打診が来ております。今後もこうした出版活動を通じて、今後かつてのオウム信者と同様の過ちに陥る人が出ないよう、同じ悲劇が繰り返されないよう、多くの人びとのために努めてまいりたいと考えております。


---------------------------------
第3,オウム信仰からの脱却支援活動
---------------------------------

松本死刑囚を絶対視したり、オウム事件を宗教的に肯定したりする、いわゆる「オウム信仰」から、一人でも多くの信者・元信者が脱却できるよう、当団体では、下記のような様々な脱却支援活動を行っています。

1,総括サイトや出版を通じた呼びかけ

上記のような総括サイトや出版を通じて、オウム信仰の過ちを、Aleph信者・元信者に広く呼びかけており、現に、それらを見た信者・元信者から感想や問い合わせが寄せられています。「事件のことをどう考えていいか迷っていたが、総括を見て納得できた」と述べ、オウム信仰から脱け出した元信者もいます。

2,Aleph在家信者の脱会支援

Alephの在家信者を説得し、Alephからの脱会に導いています。例えば、当団体の東京支部だけでも、この1年間に、6名ほどのAleph在家信者が、Alephを脱会し、当団体に入会しました。

3,Aleph 出家信者の脱会支援

Alephの出家信者にもコンタクトし、Alephからの脱会に導いています。
例えば、当団体本部(世田谷区)に隣接するAleph出家信者施設に属していた者で、当団体スタッフとのコンタクトを一因としてAleph脱会に至った者が、当団体発足以来、10名近くおります。現在も、Aleph出家信者数名に、当団体が作成したオウム総括資料などの当団体資料・教材を見せて、脱会へと導いています。

4,主に若者を対象としたAlephの入会勧誘活動への対応(Alephへの入会阻止活動)

Alephによる入会勧誘の対象となっている若者が、当団体にコンタクトしてくる場合、Alephへの入会を防止すべく、松本死刑囚やオウム信仰の問題点を伝える等しています。この活動は、当団体にコンタクトしてくる人以外には実行不可能なため、限界がありますが、その実例に関する資料を末尾に示します(※末尾資料「『ひかりの輪』によるオウム信仰脱却支援活動の実例」参照)。

5,Aleph脱会信者(脱会したが信仰を脱けきれない者)の支援

Aleph組織からは脱会したものの、オウム信仰からは脱けきれないという悩みを持つ者が非常に多くいますが(これを当団体では「脱会信者」と呼びます)、彼らはその悩みをオウム経験者にしか相談できない場合が多々あります。そこで、当団体では、こうした彼らの問い合せに、メール・面会によって対応し、松本死刑囚やオウム信仰の実態を伝えたり、脱却を可能にする心の持ち方を教えたりしています。

6,オウム信仰の後遺症での心身症・鬱病に悩む者へのケア

過去のオウム信仰の精神的な後遺症として、心身症・鬱病の傾向に悩む者の回復のため、生活支援・治療の支援を行っています(程度・投薬の有無の違いはありますが、当団体専従会員の中で5~6名程おります)。
ちなみに、当団体では、オウム真理教に出家するなどして身寄りがなくなった高齢者(70歳以上)4名、障害者1名ほどを扶養しております。


※参考資料

「ひかりの輪」によるオウム信仰脱却支援活動の実例

以下略

【参考資料の本文は略しますが、ここには、オウム事件のことをよく知らない未成年の男性が、Aleph信者によって、松本死刑囚を絶対視する教義や、オウム事件を宗教的に肯定する考え方を教え込まれ、あやうくAlephに入信する直前だったところを、上祐代表の説得によってAleph入信を思いとどまったことがわかる資料を添付しました。】


------------------------------------

会見内容は以上です。

------------------------------------

※ 関連報道記事

以下の報道の通り、当団体は、オウム真理教犯罪被害者支援機構との間で被害者賠償契約を締結していますが、Aleph(アレフ)は事実上、契約締結を拒否しています。当団体は、この状況を憂慮し、Alephが一日も早く被害者賠償契約を締結することを求めたいと思います。


●読売新聞 2010年3月18日6時35分配信記事

オウム破産手続き終了1年、賠償継続進まず

被害者救済の役割を果たしてきたオウム真理教の破産手続きが終了して約1年。被害者・遺族への賠償を続けさせようという弁護士らと、教団側の交渉が思うように進んでいない。

教団側は、松本智津夫死刑囚(55)への姿勢を巡り分裂しており、特に松本死刑囚を「開祖」と位置づける主流派(反上祐派)の消極的な姿勢が目立っている。

オウム真理教が破産宣告を受けたのは1996年。債務総額は約51億円で、うち被害者分は約38億円に上り、破産管財人が教団資産を売却して被害者への配当にあててきた。

昨年3月には手続きが終了したため、管財人は、賠償が済んでいない被害者などの債権約21億円分を、弁護士らで作る任意団体「オウム真理教犯罪被害者支援機構」(理事長・宇都宮健児弁護士)に譲渡した。同機構を通じ、被害者への賠償を続けさせるためだ。

教団の上祐史浩元代表(47)が設立した団体「ひかりの輪」(信者数約200人)は昨年7月、同機構と合意書を取り交わし、賠償金の支払い義務があることを確認。その後、同機構に100万円を振り込んだ。これに対し、主流派の団体「Aleph(アレフ)」(同約1300人)は今月16日、1999年に設立された被害者支援団体「サリン事件等共助基金」に約360万円を支払ったが、同機構への支払いはまだで、今後の賠償方法を巡る交渉も停滞している。荒木浩・広報部長(41)は同日、都内で開いた記者会見で、被害者側の債権の同機構への譲渡や、オウム真理教被害者救済法に基づく国からの損害賠償請求については、「法的効力があるか確認中」と留保する考えを示した。

こうした主流派の姿勢について、同機構副理事長の中村裕二弁護士は「組織の再興を狙っているのではないか。世間の関心が薄れる中、被害者の救済が済んだような雰囲気になるのは問題だと思う」と指摘している。


●毎日新聞 3月 17日19時19分配信記事

<地下鉄サリン事件>アレフ 賠償にあいまいな態度続ける

20日で発生から15年を迎える地下鉄サリン事件などオウム真理教による一連の事件を巡り、教団の主流派で構成する宗教団体「アレフ」が被害者への賠償について、あいまいな姿勢を続けている。被害者側への支払いはしているものの、「道義的責任に基づく誠意ある対応」を強調し、不法行為の「賠償金」との表現は避けている。被害者側は「法的責任を認めず、賠償義務を免れようとするもの」と批判している。

96年に破産したオウム真理教の被害者に対する債務総額は約38億円。教団は破産手続きが終結した09年3月までに約17億円支払い、オウム真理教犯罪被害者支援機構が約21億円の債権譲渡を受けた。

アレフは破産手続き終結後、元破産管財人が運営する「サリン事件等共助基金」に16日までに約3000万円を入金したという。しかし、機構には「債権譲渡が行われたかどうか確認できていない」として証明文書の開示を求めており、残る賠償金の支払い意思は示していない。

機構副理事長の中村裕二弁護士は「債権譲渡の通知は届いているはずで、何を確認する必要があるのか分からない。言いがかりに過ぎない」と話す。

これと別にアレフは被害者支援をしているNPO法人「リカバリー・サポート・センター」に02~09年、計1300万円を寄付している。

一方、上祐史浩元代表の分派「ひかりの輪」は09年7月、機構と残りの賠償金を可能な限り支払うことで合意し、235万円を払った。【伊藤一郎】

 

<<< 前へ【被害者賠償金のお支払いについて】

次へ【8/6発売『実話マッドマックス』 上祐史浩のインタビュー】 >>>

ポータルサイト
総合入口ができました。こちらからどうぞ。
動画コーナー
ネット生中継
ひかりの輪 ネット道場
会員でない方も、どなたでも、支部道場での、教えや修行法を、ネットを通じて、ご自宅から学ぶことができます。
21世紀の宗教・思想の創造「ひかりの輪」